読書記録【ユージニア】
【ユージニア】 恩田陸
あらすじ
誰からも愛される名家で起きてしまった大量毒殺事件。近隣住民にも被害を出した事件だったが、盲目の長女だけが生き残る。
あの日、あの場所で、本当はなにが起きていたのかーー
【感想】❗️ネタバレ注意❗️
物語は事件に関わった多数の人間によって語られます。
1.「忘れられた祝祭」作者 雑賀満喜子
2.「忘れられた祝祭」助手
3. 雑賀満喜子の幼少期の記憶
4.奇跡的に回復した母親の娘
5.事件を担当した警察官
6.雑賀満喜子の兄
7.文具屋の若旦那
8.犯人を兄のように慕っていた少年
9.犯人だとされている「ゆうじん」
10.「忘れられた祝祭」編集者
11.事件担当の警察官
12.雑賀満喜子の弟
13.青柳緋紗子
14.雑賀満喜子
↑のように、何度も繰り返し出てくる登場人物もいます。
各々があの日起きてしまった悲劇を語りますが、事件について調べたことのある人物は口を揃えて1人を疑っています。
名家唯一の生き残り、盲目の長女「青柳緋紗子」
ミステリを読むにあたって1番怪しいのは生き残りというのは定番ですね。盲目でカリスマ的な美少女。叩いても叩いても、まったく粗は出てこない。なにせ、彼女は全てを失った被害者でもあるのだから。
読めば読むほど彼女に惹かれ、どれほどの悪女なのかと心が躍りました。
(恩田先生の理瀬を思い浮かべました笑)
物語は終盤に行くにつれ、怒涛の結末を迎えます。
ネタバレ注意なので、自衛お願いします。
ラストの解釈は結構人によると言うか、自分の読解力が不安になりました…
個人的に、
犯人は「ユウジン」&「母親」なのですが、皆さんどうでしょう。
・ユウジン→運んだだけの実行犯
・母親→農薬の調達&仕込み
・緋紗子→全てを知っていただけ
誰が毒を仕込んだか。特に別れそう…
簡単に開いた蓋という点においてユウジンではない気がしたのですが、どうですか。